人手不足が常態化している介護業界では、スタッフ一人一人が重要な人材です。せっかく入職してくれたスタッフを最大限活かすためには、新人教育が重要になります。新人教育をする時間もないほど忙しいかもしれませんが、何も教えないままでは仕事ができるようにはなりません。周りのスタッフにも影響が出ますし、新人も辛い思いをして辞めてしまう可能性もあります。新人教育のコツは、マニュアルを作ることです。誰が教育しても同等の技術が持てるように、細かく作業手順を記しておきます。マニュアルがあれば、もし教育に当たれるスタッフがいなくても、何とか一人で利用者に対応することができます。
それでも、新人は右も左もわからず不安な状況に立たされているわけですから、指導者のサポートは欠かせません。指導者を一人に決めてマンツーマン指導にすると、早く育ちます。違う人だと若干やり方が違う場合があり、混乱が生じるからです。それが難しい場合は、数名で指導者チームを組んで指導に当たります。介護主任などの責任者は、新人が入職するまでの間に指導者3名とチームリーダー1名を選定しておくと良いでしょう。日々の業務終了後は指導者と新人で反省会を行い、翌日の目標設定を行います。業務日誌や進捗状況表、できることとできないことのチェックシートなどを作って、チームで状況の共有を図ると効果的です。そして、チームは週に1回を目安に介護主任など状況を報告し、施設長は新人と面談を行うのが理想です。